温泉慰安旅行 幻影旅団御一行様
Act.02
列車の賑やかな旅も終わり、一行は駅に降り立った。
駅では送迎バスが待機していた。
「いっらしゃいませ。14名様でご予約のルシルフル様ですね。」
「あぁ。」
「では、さっそくバスにお乗り下さい。」
ガヤガヤとバスに乗り込む。
その時ケイの背中が何かを感じ取った。
――ゾクゾクゥ!!
「っ!!!」
「どうかしたのか?」
「なんか…悪い予感がする……。」
「オマエの勘はよく当たるからな……。」
「まぁ、気にしない方がいいぜ。ケー。」
「ん…そうする。」
そうクロロとフィンクスに励まされると、ケイもバスに乗り込んだ。
そしてバスは旅館へと向かう……。
バスの中ではみんな不思議と大人しかった。
10分程すると、予約した旅館に到着した。
旅館は純和風といったカンジの建物で、着物を着た女将が出迎えてくれた。
「いっらしゃいませ。この度は遠い所、よくお越し下さいました。ごゆっくりしていってください。」
「あぁ。世話になる。」
「よろしくお願いまーす。」
クロロがチェックインを終えると部屋に案内された。
セナ、シャナ、シズク、マチ、パクノダの女性陣は中部屋の茜の間へ。
ケイ、クロロ、フェイタン、ウヴォーギン、シャルナークは霞の間へ。
残りのコルトピ、ノブナガ、フィンクス、フランクリンは蔦の間へ泊まることになった。
「いい眺めねー。」
「だねぇ。」
「ねぇ、後で露天風呂行ってきましょうよ。」
「いいね、それ。」
「さんせー。」
女性陣の部屋はリバービューで眺めは最高である。
これもクロロの気遣いなのだろうか………。
でも、そんなことを思う者は誰もいなかった。
一方ココはケイ達が泊まっている霞の間。
こっちはマウントビューなので、川とがまた景色が違う。
ケイはフェイタンを担いで移動していた。
それは何故かというと、気落ちしたフェイタンが降りるというのに中々動かないので仕方なく担いだのだ。
だが、ケイがフェイタンを担ぐのがクセになってしまったので、まだ担いでいる……。
ちょっといい迷惑である……。
「いい加減降ろすね。ケイ。」
「いいじゃねーか。減るもんじゃないし。」
「そんなこと関係ないね!!私は温泉に入りたいね!!!」
「おぉ、そうだったのか。じゃぁ、一緒に行こうぜ。」
「…わかたね。」
「おっ、ケー温泉に行くのか?」
「そうだよ。ウヴォーも行く?」
「いいなぁ!!行こうぜ!!」
クロロがトイレから出ると誰もいなかった……。
窓も開けていないのに、部屋に冷たい風が吹いた。
「みんな、ドコにいったんだ…?」
一人取り残されクロロであった……。
そして寂しさに耐えかねて、隣の蔦の間に駆け込んだ。
処変わってここは大浴場の入り口。
ケイはある人物と再開していた。
「い、イルミ?」
「あっ、ケー久しぶり。奇遇だね。」
「あ、あぁ…。イルミ、家族で来てるのか?」
「うん。そうだよ。」
「へぇー。ゾル家の温泉旅行ねぇ…。」
「ああ、キルは来てないよ。」
「で、他の人たちは?」
「部屋で寛いでる。で、オレは折角だから温泉に…。」
「ふう〜ん。じゃぁ、一緒に行こうか。」
「いいよ。それと、その抱きかかえてるちっこいのは誰…?」
「ちっこいとは失礼ね!!私155cmもあるね!!」
「十分ちっこいじゃん……。」
「まぁまぁ2人とも…。」
「ガハハハハ!!仲良しだなぁ!!!!」
「「違うから(ね)」」
そして4人仲良く温泉に向かいました。
「ふうー!!やっぱり温泉はいいぜぇ!!!」
「だなぁ!!!」
「湯加減もいいかんじね。」
「意外と話しが合うね、君。」
さっきまであんなに火花を散せていたが、フェイタンとイルミは温泉マニアという共通点があったらしい。
人間とは思わぬところで趣味が同じだったりする………。
――ブクッブクブクブク…
ケイ達のほかには誰も居ないのに、底から泡が浮き上がってきた。
「あ?」
「何ね…。」
ケイも思わず、声を上げる。
――ザバァァアアア!!!!!!!!!!!!!!!!
「「「「!!!??」」」」
「キミのハートにズッキュンコ★青い果実ハンターヒソカ登場!!!!!」
「ギィャァァアアアアーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「コイツやぱり、変態だたか!?」
「……やっぱり…あの時…ブツブツブツ……。」
「温泉の中で酒とは粋だねぇ〜。」
「ノォォオオーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
どうする!?ケイくん!?
まさにデットアライブの選択!!!!
次回にこうご期待!!
来週も貴方の胸にズッキュンコ★
「イヤァアアーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」
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ゴメンなさい……。
今更ちょっと後悔してます……(何であんな変態に育てちゃったんだろう…)
でも、こんなことも笑い飛ばせる貴方に読み続けて欲しいです。