Act.39















「よし、これで最後だね。」


カメラを片手にマチが額の汗を拭いながら言った。



――これが始まってからどれくらい経ったのだろうか……。

いまは既に日が暮れて、晩御飯にいい時間だ。


「…やっと終わっ…た……。」


セナは思わず、その場にへたりこんでしまった。


「セナお疲れ様。」
「パクぅ……腹減ったぁ…。」
「あ、あたしも空きましたー。」

シズクも手をあげる。

「あらあら…じゃぁ、どうしましょうか…。」
「そうだねぇ…。」



4人で相談していると、部屋のドアがノックされた。


「お前たちまだやってるのか?」


入ってきたのはクロロだった。



「あぁ、今終わったところだよ。」

マチが答えた。


クロロが入ってきたことにより、セナの頭の上の電球がピーンっと光った。


「クロロー、晩飯奢れー!」
「はぁ!?何でオレが…。」
「俺がこんな目に遭ったのは全部クロロの所為。よってクロロが晩飯を奢る。」
「……(そんな理不尽な)…仕方ない…それで気が済むならな。」

「やったぁvじゃぁ、さっそく行こーみんな!」
「…みんな…?」

「うん、みんなv」

セナがニコニコと頷く。

「ご馳走になります団長。」(セナと2人きりになんてさせられないわ。)
「さて、何所の店にしようかね。」
「あたしココがいいです。ココ洋食が美味しいんですよ。」

「じゃぁ、そこに決まりー!」


「……なんでこんなことになるんだぁああ!!!!」



なんていうか……お約束だね、クロロ。



「じゃぁ、セナもおめかししないとね。」

シズクが両手にメイク道具を持ってくるりと振り返った。

「え、なんでそうなるのさ…!!」

シズクの恐ろしい形相(セナにはそう見える)に身体を強張らせる。

「折角だしいいじゃない。それに減るものじゃないんだし。」

反対側からはフリルが沢山ついた服をもってパクノダがにじり寄ってくる。

「何でこーなるのぉぉおお!!!!!」


……セナはまたもや、3人の餌食となった。


はい、こっちもお約束ですね――。

























結局必死の抵抗も虚しく、セナは見事に飾られてしまった。

…なんか連載始めてから、初めて君が可哀想に思えてきた。







そしてクロロを加えた一行はクロロの奢りで食事をすることになりました。

そう、しょげるなって団長さん。
いいじゃん女の子に囲まれてるんだけか。(うるさいっ!BYクロロ)




「ねぇ、セナのこの姿後でケイに送ってあげようか。」


デザートを食べ始めたころ、マチがそう言い出した。


「いい考えだね。きっと見た瞬間悶え死ぬと思うよ。」
「私もそう思うわ。」

シズクもパクノダもそれに同意する。


(いや、その前にオレにくれよ…。)


コーヒーを啜りながらクロロがそんなことを思う。

止めなさい…絶対殺されるから…。



セナはパフェを頬張っているので、マチたちの話には気付かなかった。
まぁ、気付いていれば本人が力ずくで阻止するだろう。


よかったね、ケイ。
これでセナの秘蔵写真(コスプレ編)が増えるよ。(そんなもん作ってのか!?)




「そーだ、セナ。今日は泊まっていくんでしょ?」
「ほえ?もひ、ほまっへっふー。(もち、泊まってくー)」

「あ、お姉さんチーズケーキ追加ー!」

「はーい。」



食べながらも注文するという食い意z…抜け目のないセナであった。









こうして夜は更けていくのであった。


























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あとがき
前と随分時間が空いてしまいました…。
前話を書き終わってアップした次の日ぐらいからこの展開は出来ていたんですが…。
全くと言って良いほど書く気がなく今になっちまいました。
楽しみに待ってた方に申し訳ないです<(_ _)>
定期的に書けるように頑張りますので、見捨てないでください…。

あ、ケイ、石投げないで…!!



10/31/05 Ryuga Naoto