Act.37














「はぁ…やっと着いた…。」




流星街の奥の廃墟の前でセナが呟いた。




「やっと来たか、セナ。」




すると上から男の声が降ってきた。

そして一瞬のうちに廃墟の屋上から飛び降りてきた。



「あ、ヘタ・ヘタ男。久しぶり〜。」
「ッッ!!オレはヘタレなんかじゃないっ!!!」
「まぁ、男がそんな大きいこと気にしな〜い気にしな〜い。」

(……何時にも増してツッコミ所満載な言動だなぁ……)



「で、ヘタクロぉ。俺に依頼ってどんな御用〜?」

ヘタレNAクロロ―略してヘタクロ―。

クロロは当等変な(適切だけど)あだ名を付けられてしまった…。


「へ、ヘタクロ…。ま、まぁ、それについては中で話そうか…。」
「茶菓子はもちろんでるんだよね?」

(コイツは喰うことしか考えてらんのか!)



はい、考えてません………。

セナの頭は何時でも食うことだけで構成されてます―。









そして廃墟の中……。



「やっほー。ヘタレ団長のお守りで気苦労が絶えない幻影旅団の皆さん、久しぶり〜。」

「あ、セナ久しぶり…って。何だい?その挨拶は……。」

げっそり気味でマチが言うと、その後ろから本を携えてシズクが出てきた。
その本はきっと読みかけなのだろう……。

「駄目だよ。マチ。セナの言動一々気にしてたら…。」
「…シズク…アンタも毒舌だねぇ……。」


「まぁ、それは何時ものことじゃない。」

また後ろから声がすると、パクノダが出てきた。

「あ、パク!久しぶり!!」
「お久しぶり、セナ。」


女同士でわいわいやっていると、クロロが無駄に咳払いをした。



「ン?何、ヘタレ。いま取り込み中なんだけど…。」

((完全ヘタレ扱いだ!))

「…お前は何しにここに来たんだ。依頼の話に決まってるじゃないか……。」
「あぁ!!そうだった、そうだった。すっかり忘れてたよー。」



セナの忘却発言ですっかりクロロの頭の上には黒い煙が立ってしまった。
ちょうど卵が焦げた時のようだ…。



「でぇ、依頼って何なのさ〜。」
「…それはだな…マチ達から聞いてくれ…実は今回の依頼はマチ達からなんだ。」
「ふう〜ん、そうなんだ。で、マチは何を俺に頼みたかったの?」

「それは奥で話すよ。御菓子も用意してあるから来てくれるかい?」
「ホント!?御菓子!?行くいくー!!」
「じゃぁ、決まりだね。」
「私“アレ”持ってくるわね。」
「OKー。」

「ぬ?ぬ?」



マチ、シズク、パクの会話に周りに?を浮かべるセナであった。
















「さ、座った座った。」
「何だか楽しそうだね、3人とも。俺にさせるつもり?」


含み笑いで探りを入れてみるものの…。


「まぁ、ソレは後のお楽しみだよねー。」


逆に御菓子を進められてしまった――。


「セナ、折角用意したんだから御菓子食べなよ。」
「うん、そーするー。」



「あとはパクが来るのを待つばかりだね…?」
「そうだね。」







その時セナはマチとシズクから発せられる怪しいオーラ(笑い)にビクついたそうな――。
























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短すぎる……。
しかも途中でクロロを喋らせる意味がなかった…。


06/13/05 Ryuga Naoto