Act.33










引き続き、セナは俺様ぶりを発揮していた。
犠牲者を3人出した今でも、飽き足りないらしい。


セナの恐怖の目が、残りの、ゴン、キルア、クラピカ、イルミを見定める。
まさにその図を、蛇に睨まれた蛙という。

そこにじりじりとセナとの間隔をとる勇気ある人物が一人…。
隙を突いて逃げようとしたクラピカ…だったが、背中を見せた瞬間、逆にセナに捕まってしまった。





「ふふふふ……」
「やっ、やめてくれー!!」



セナの不適な笑みと声に、あまりの恐怖に本体のキャラを見失いかけるクラピカ。
その隙に二階に非難しようとしたイルミだったが、トレードマーク(?)の長い髪をセナにつかまれてしまった。


二人はセナに引きずられるまま、奥の部屋に消えていった。
ドアが閉められ、部屋からはクラピカとイルミの断末魔の叫びが木霊し続けた。
部屋の中では、何が起こっているのだろうか…・・・。
恐ろしいことに違いない。


部屋のドアが開いたのは30分ぐらい後だった。
そろそろと何かが出てくるようだが、なかなか出てこない。
だが、一気に現れた。



「かんせーい」



セナの声と共に二人の女性が現れた。

一人は金髪の女性はロリータファッションだろうか、ふりふりのワンピースを着ている。
もう一人はロングの黒髪の女性で露出度の高い服を着ている。

いまだ、生き残っているゴンとキルアが二人の女の顔を凝視する。



「もしかして…クラピカか?」
「その顔は…兄貴なの…か」
「二人ともせいかいでーす!!」


セナが自慢げに答える。
まさかの事態に3人は目を白黒させた。
隣にいる二人は見事に泣かされていた。


カラカラとセナが笑っていると、急にその場に倒れた。
頭が床に接触して、ドカッというすごい音がした。
その音に反応したのか、二階に非難していたケイとシャナが降りてきた。



「おぉ、やっと寝やがったか。」
「みたいね。今回は今までで一番短いかも」
「そういわれれば・・・・」




セナは何事もなかったかのように、床で大の字になって昏々と眠り続けていた。
ゴンとキルアは唯一の生還者である。


めでたし、めでたし。




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加筆修正*09.2.10