Act.22














ケイが試合を終わらせて、セナのところに戻ってきた。



「ケイお帰り。」
「あぁ。はぁ〜、脅し疲れて、肩こったぜ。」
「おっさんだな。」
「うるさいよ。そうそう、ゴムサンキューな。」
「うん、でもいいや。結わくのめんどくさいから持ってて。」
「あっそ。」



試合が終わってセナと話しているケイをみて、四人以外はそのギャップに驚きを隠せなかった。


いや、それはもう無邪気というほどにわらっているのですから。








続く第三試合のコールが響く。
第三試合の対戦者はクラピカとヒソカ。


ケイは壁側によっかかりながら、観戦することにした。
実力は雲泥の差だったが、ヒソカがクラピカに何か囁いて試合は呆気無く終了した。

ヒソカは何を囁いたのか、クラピカ以外誰も知らない。
でも、ケイの耳には届いた、その悪魔の囁きが。

確かにあの男は言ったのだ、クモについてと……。







試合が終わって、ヒソカがケイの元に近寄ってきた。



「何、喋ってんだよ。お前。」
「なんだ、聞こえたのかい?」
「ばっちしな。あいつ等売ったら殺すぞ。」
「ボクは情報提供しただけだよ。」
「しるか、んなこと。」



ヒソカはずっとケイの隣を離れなかった。











第四試合は明らかに詰まらなそうだったので、見る気も失せた。
ボーっと両者のやり取りをみる。



次の第五試合。
ヒソカが出ているので、彼の勝利に間違い無かった。
そして思った通りの結果に終わる。



セナの方を見ると、連続に三試合とも詰まらなかったので欠伸をしていた。


(次はお前の番っだつーの。)




ケイがそう思った矢先、セナが立会人に呼ばれた。
相手はケイと戦った相手、マイトだ。

つくづく運のない男だと思う。











NEXT→