Act.19
放送で呼ばれたセナは、ノックもせず堂々と部屋の中に入っていった。
そんなセナをケイは呆れ顔で見送った。
「まぁ、すわりなされ。」
「………。」
席をすすめられて、躊躇いもなくケイと同様に胡坐をかいて座る。
「それにしても、お前さんも試験を受けとるとわな。」
「…不都合でも?」
「いいや。では、面談を始めるぞ。」
「あぁ。」
「まず初めに、どうしてハンターになりたいかじゃ。これもおぬしにとっては愚問か。」
「だろうな。次はなんだ。」
「次はおぬし以外の12人で注目しているのは?」
「注目…。99番と405番と404番と403番かな。面白いから。」
「そうか。では最後の質問じゃ。」
「すくねーな。」
「ケイと同じことを言うでない。」
「はいはい。」
「気を取り直して最後の質問じゃ。12人の中で、今一番戦いたくないのは?」
「ケーかな。マジになられると、怖いし。」
「そうか。もう、さがってよいぞ。」
「あぁ。つーか、茶ぐらいだせよ。」
「まぁ、経費の削減じゃ。」
「あっそ。」
そういい放って、セナは退室した。
セナが部屋を出ると同時くらいに次の受験生が呼ばれた。
『受験番号294番の方、おこしください。』
すると、セナの前に影が出来た。
顔を見てやろうと思い、顔を上げるとそこには………。
二次試験でケイに思いっきり、必殺揺さぶり攻撃をくらっていたハゲがいた。
「あ、ハゲ。」
「あんだと〜、このガキ!!」
ガキという言葉にムカッと来たのか、目の前のハゲに向かって殺気を飛ばす。
そりゃもう、これでもかと言うぐらいに。
これには、流石のハゲでもたじろいだ。
セナに背中を向けないように、右回りで部屋に入っていった。
部屋に入った後もセナはハゲに殺気を送り続けた。
そのお陰で、面談中は口調がシドロモドロだった。
セナが来た場所に戻ってくるとケイとイルミとヒソカがコーヒーブレイクをしていた。
「おぉ、セナ!お帰り。」
「俺の分は?」
「はいはい、ミルクティーね。」
「アイスだぞ。」
「わかってるよ。」
そういって、窓際のスペースから紙コップを渡した。
こうして、飛行船の廊下ではコーヒーブレイクをしている奇妙な四人組が目撃された。
NEXT→