Act.09










ここは、次の目的地の向かう飛行船のなか。
ネテロの話がたった今、終わったところだ。
マメが、到着時間を連絡している。
そんな中、セナとケイはまた………。


((あ、マメだ。))

などと思っていた。





自由時間になると、キルアがいいだした。



「ゴン!!セナ!!飛行船の中探検しようぜ。」
「うん!!セナは?」
「俺は疲れた。二人だけで行って来いよ。」
「うん。おやすみ、セナ!」
「おやすみ。」



その場に残ったのは、三人。



「クラピカもレオリオも、寝るんだろ?」
「あぁ、今日はおそろしく長い一日だった。」
「オレはとにかく、ぐっすり寝てーぜ。」
「はは、お疲れだな、二人とも。」



三人が喋っていると、何所からか電子音が聞えた。
誰かの携帯が鳴っているようだ。



「あ、俺だ…」



ポケットから、携帯を取り出す。
画面を見てみる、着信が【シャナ】になっていた。
確認してから、電話に出る。



「もしもし。」
『もしもし、セナ?元気?』
「元気だよ。どーしたの電話なんて?」
『貴方に依頼が来たわ、どうする受ける?』
「どんな依頼だ?」
『ん〜、盗ってきて欲しいものが、あるんですって。』
「はぁ〜、依頼主クロロだろ…。」
『当たり。』
「期限は?」
『特になしだって。』
「わかった。受けるって言っといて。」
『OK。ケイによろしくね。食べすぎはだめよ。』
「はいはい。」
「じゃぁな。」



会話が終わったらしく、携帯を切った。



「誰からだ?」
「あぁ、家族みたいな奴?」
「何故疑問系なんだ。」
「いいじゃんクラピカ。気にすっと、はげるぞ。」
「うっ。」



【ハゲる】の言葉に、動揺を隠しきれないクラピカ。
レオリオはハゲたクラピカを想像し、声を殺して笑っていた。



「じゃな、二人とも。おやすみ。」
「あぁ、セナもな。」
「…おやすみ…」



クラピカがショック状態のまま解散。
セナは二人と別れたその足で、ケイを探すことにした。
少し歩いていると、聞き覚えのある声同士の会話が聞えた。



「ヒソカ!変な笑い方してんじゃねーよ!周りの奴等がビビるだろ!」
「ヒドイなぁ。そんなこと言わなくてもいいじゃないか。」
「うるせーよ、変態。」


「ケー、こんなトコにいたのか。」
「おぉ、セナ。どうしたんだ。」
「腹減った。」
「そうか…」



ポケットからチョコレート菓子を出して、それをセナに与える。
多めに出したので、ヒソカにあげて自分も食う。








そんなこんなで、長い一日の夜は更けていく。



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