Act.05
試験開始の十二時を過ぎて、閉ざされた扉から中から人間とは思えないほどの巨漢と、イスに座ったセクシーな服をきた女が現れた。
そして二人は勝手に会話を始めた。
「どお?おなかは大分すいてきた?」
「聞いてのとおり、もーペコペコだよ。」
「そんなわけで二次試験は、料理よ!!」
―― 一見漫才のように見える…。
どうやら前の会話は二次試験の内容に行くためのものだったらしい。
試験内容に耳を傾けると二次試験は最初に指定された料理をつくり、
それに合格した者だけが次に指定した料理を作るっというもので二人を満足――つまり、うまいと言わせれば合格だ。
受験者達に緊張がはしる。
そして最初の指定料理が発表された。
「オレのメニューは…豚の丸焼き!!オレの大好物。」
受験者たちに今度は沈黙が走った。
その中でも、ケイは巨漢――ブラハに突っ込みを入れる。
「おめーが、喰われろ!」
また、沈黙が走る。
動揺はしたが意識をなんとか取り戻し、豚についての説明を始める。
「森林公園に生息する豚なら、種類は自由。」
「それじゃ、二次試験スタート!!」
受験者たちはいち早く合格するために散らばっていった。
ケイはヒソカと行動していた。
「豚の種類は自由って、この森は一種類しか居ねーじゃねーかよ。」
大きく息を吸う。
「この豚試験官!!」
ケイの声が森中に響き渡る、その殺気の込められた声に数人の者意外は、震え上がっていた。(別の意味でも。)
同時刻、セナはキルアと一緒に豚を狩っていた。
「おい、セナ。今の声…。」
「あの、バカ…。」
「知り合いか?」
「一応な。」
豚を探しながら喋っていると、豚の大群が向かってきた。
デカイ鼻の目つきの悪い豚だ。
「あれはグレイトスタンプ…」
「豚のことか?」
「あぁ、あれは世界一凶暴な豚だ。」
「物知りだな。お前。」
「そうか?図鑑に載ってると思うけどな。」
「見たことねーよ。そんなもん。」
距離が縮んでいく。
セナは軽く跳んで豚の真上に来た。
引力に従って落ちていくのと同時に豚の脳天に一発、蹴りを入れた。
その仕留めぶりを見てキルアは思わず声が漏れた。
「すごいな、おまえ。」
「そんなことないぞ。」
仕留めた豚を程よく焼いて、来た道を戻っていった。
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