Act.02








ハンター試験を受けに来た、セナとケイは無事会場にたどり着き、待合室と化している地下道でのんびり寛いでいた。
今か今かと、ハンター試験開始を待ちわびる。

丁度その時、大きな目覚ましのような音がした。
その音はそこら中に広がり、共鳴している。
ケイが音の方へ視線を向けると、地下道の太いパイプに立っているヒゲのダンディーな人がいた。
どうやら彼が試験官らしい。



「ただ今をもって、受付時間終了いたします。では、これよりハンター試験を開始いたします。」



試験官らしきヒゲは、先が見えない地下道の先を案内した。
ヒゲは戦闘にたってハンター試験の概要を説明した。
受験者たちはそれを黙って聞いていた。
だが、セナとケイは後ろの方にいたので、全くと言って良いほど話が聞えなかった。
どの道合格するのだから、二人には関係ないだろう。


奥に進むにつれ、集団のペースが速くなっている。
ケイはその状況に飽きたのか、前の方に跳んでいってしまった。



「じゃぁな、オレは先にいく。」



どんどん先に進んでいく、仕舞いには見えなくなってしまった。
セナは相変わらず後ろの方で歩いている。(他人からみれば走っているのだが)
このまま無言で走るのも暇なので、誰かに話しかけてみることにした。
視界に釣竿を持ったツンツン頭の少年とスケボーを抱えている、銀髪の少年が入った。


――取り合えず、この二人に話しかけてみよう。



「おい、お前ら。」
「オレたちのこと?」
「あぁ、暇だから、話しかけてみた。」
「ふーん。アンタ名前は?」
「俺はセナ。」
「オレ、キルア。」
「オレはゴン、よろしくね。セナ。」
「セナってさー、男、女。」
「ヒミツ。気が向いたら、教えてやるよ。」



そして集団は、ひたすら走っていく。













一方ケイはというと―――。

ヒソカと出会っていた。




「やぁ、久しぶりだね。ケイ。」
「おお、誰かと思えば頭に変態の付く奇術師さんじゃないですか。」
「相変わらずだねぇ。君も。」



再会した友達(?)に対してちょっと酷いじゃないですか。
ヒソカの背中は少し寂しげに見えた。

ケイがヒソカと喋っていると、セナと子供二人が二人を追い越していった。
どうやら競争しているらしい。



「セナも来てたんだ。」
「まぁな。」






そして集団は果てしなく続く上り階段へ、足を進めていった。


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