Act.01











――トゥルルルー、トゥルルルー、トゥルルルー……





部屋の中に電話の発信音が響く。






『もしもし?』



5コールを過ぎたころ、相手が電話に出た。





「もしもし?セナ、オレだよー。久しぶりーv」
『あ、ガレットか。どしたの?行き成り電話なんてしてきてさ』
「あのさー、セナ暇だべー?」
『まぁねー。それがどーしたの?』
「だからさ、久しぶりに一緒に遊ぼうよ!!」
『ふーん。いいけど。何所で遊ぶの?』
「天空闘技場!!今居るからさ!」
『闘技場かー、行った事ない。まぁいいや。わかったー』
「ホント!?やったぁーvv」



部屋の住人――ガレットは思わずベッドの上で飛び跳ねた。





「じゃぁ、――に、闘技場のレストラン街入り口でね!」




――プツッ






ニコニコしながら電話を切ると、部屋のドアが開いた。



「あ、おかえりー」
「電話をしていたのか、ガレット」
「そうだよ。ルックvセナと遊ぶ約束したんだぁvv」
(何時にも増してご機嫌だな)




部屋に入ってきた少年――ルックは心の中でそう呟いた。




「ルックも勿論来てくれるでしょ?」
「当たり前だ、俺はお前の保護者なんだからな。」


それにココには危ない奴が居るみたいだしなっとルックは付け加えて言った。
そんなルックの意味深な発言にガレットは頭を傾げるばかりだった。

ガレットが頭を傾げる傍らで、ルックはここに来てしまった経緯を思い返していた。



――出来れば、こんなところには来たくはなかった!!



正直、ルックはそう思っていた。
何故なら、青少年・少女にはとても悪影響なヤツが頻繁に出入りしているからだ…。
ヤツのことを思い出すだけで頭が痛くなってくる………。

だが2人は旅をしているワケで、旅を続けるには当然それに伴ったお金が要るわけであって…。
バイトをする気もなく、定職に就く気もさらさらないのだから、他の方法で稼ぐしかないのだ。(ほら、そこニートとか言わない!)
(というかハンター資格を持っていた気がするが、気がするだけである。)
それで仕方なく手っ取り早く金銭を手に入れるために、仕方なく!!しーかーたーなーく(強調)天空闘技場で戦うことにしたのだ。
(でも戦うのはガレットのみ。)

ルックは偶には一定の場所留まるのも良いとざわついている自分に言い聞かせた。




――嫌な予感がする……。







ベッドの上で跳ねているガレットを眺めながら、ルックはこの予感が当たらないようにと祈るばかりだった。














「あ、そういえば、セナに新しく出来た友達のこと言うの忘れちゃったぁ」

















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あとがき
始まりましたHM第一話!!
中々書けなくて苦労しました……ORZ(はい、本当に!!)

次回からは時間軸がずれて、コレより前の話になります。(↑のガレットのお友達の話になります。)
頭が混乱するかも知れませんが、お付き合いくださいなっv

これからガレットとルックの新コンビを宜しく!!



「オレはきっと何時までもこの空を見上げ続けるんだ…。」
2006/01/26 Ryuga Naoto
09・04・23加筆修正